三つの十字の意味

不動立ちの十字
=心の帯を締め、姿勢だけでなく心の状態も正す。

用意の十字
=邪心を払い、以後の動作に対する心の状態を作る。

立ち礼の十字
=礼をする相手に対し、自分の心を開く。

東眞空手の精神

空手道東眞會は、技術や身体的鍛錬の追及だけでなく、精神的な向上を大変重要視しています。これまでの一般的武道組織の『武士道的』な精神の在り方でなく、『武の道』を通しての『人格完成』を最も重要な要素としています。

通常道場内では、主に技術的なレベルを表す帯の色によって、上下関係が決定され、人格、年齢については二の次、三の次になっています。しかし、果たしてそれで、指導者レベルの人間が、一般社会に出た時にそのまま通用するのでしょうか?

空手道東眞會では、『社会に出て即通用する人間』を育てる事を、第一義と考えています。その為に、原始仏教の精神、教えを道場訓に入れ、それをそのまま日常生活に当てはめられるよう指導しています。そして、礼節を重んじる意味や動作についての意味も初心者にも判りやすく指導・説明しています。

空手道東眞會道場訓

<成人>
一、常に向上心を忘れず、克己の精神を涵養すること。
一、礼節を重んじ、他人を敬い、慈しみの心を養うこと。
一、禅定に親しみ、自他を正視し、心身の調和を極めること。
一、智を以て行を成し、自らに枠を作らず、万事に広く学こと。
一、生涯の修行を空手道に通じ、真摯一筋に進むこと。
<少年>
一、空手道を正しく学び、体と心を鍛えること。
一、礼儀正しく生活し、人に迷惑をかけない人になること。
一、責任感を養い、自分で行動できる人になること。
一、謙虚な心を持ち、友情を深め、思いやりのある人になること。
一、空手道を生涯の生活に生かし、慈しみの心を養うこと。

出版物

鈴木館長が父と共に信州の地に空手道東眞會を設立してから早くも30年近くが経とうとしています。

空手家になろうと志しながら時代に翻弄され激戦の地から九死に一生の生還を経た父と、父と共に空手の道に生きようと心に決め修行に明け暮れていた若き日の鈴木館長をモデルにした実録小説『父子龍(おやこりゅう)』

様々な経験を経て高校を卒業した道彦の行く手に待ち構える黒い影。著者である大道寺氏が長期間の取材を重ねて書き上げた長編小説。